サイト売買コラム
- 買い手目線
【買い手側】Amazonアカウントを購入するときのポイント10選を徹底解説
この記事のポイント
購入するアカウント・商品に高い評価が数多くついているかがポイント!
2022.07.20

執筆者: 和家 智也
コロナ禍の巣ごもり消費以降、需要増加が著しいECサイトのAmazon。EC事業への参入を検討する際、Amazonは有力なプラットフォームとなるでしょう。そこで本記事では、Amazonアカウントを購入するときのポイントについて解説していきます。
Contents
Amazonアカウントを購入するときのポイント10選
Amazonアカウントを購入するときには、いくつか気を付けるべきポイントがあります。以下で詳しく確認していきましょう。
①ショッピングカートは表示されているか
Amazonでは、アカウントを開設してから一定条件を満たすまではショッピングカートの表示が行われません。そのため、ユーザーが商品を購入する場合は、商品一覧のページに飛んで購入画面へ移行するというステップを踏む必要があります。
一方、すでにショッピングカートが表示されているアカウントでは、商品ページから購入までの動線が確保されているため、ユーザーが購入ステップの途中で離脱してしまうリスクが抑えられます。
②引当金が留保されるアカウントではないか
Amazonではアカウントレベルに応じて引当金が取られる仕組みがあります。引当金とは、売上金の一部が一時的にAmazon側へ留保される仕組みです。
引当金が取られるアカウントには、以下のような基準があります。
・未解決のAmazonマーケットプレイス保証申請がある
・1つまたは複数の注文で払い戻し(チャージバック)を受け付けた
・出品者のパフォーマンスが基準を下回っている(返品の発生率が高いなど)
・アカウントが審査中(新しい出品者で配達にかかる見込み時間が決済期間より長いなど)
参考:Amazon「アカウントレベルの引当金とは何ですか?」
これらの基準を見ると、新しく開設したばかりのアカウントは引当金が取られる可能性が高いといえます。
引当金のないアカウントは売上から入金までのサイクルが短く、すぐに現金化できることから、キャッシュフローに優れているメリットがあります。こうしたAmazonアカウントを購入することで、効率の良い資金繰りで事業を回すことができます。
③高い評価がついているか
Amazonアカウントを購入する際は、「出品者の評価」の高さにも注目しましょう。ユーザーがAmazonでショッピングをする際、アカウントの評価は重要な指標となります。
悪い評価が多いアカウントだけでなく、評価数が少ないアカウントもユーザーが買い控える要因となるため、既に高い評価が蓄積されているアカウントを購入できれば、早期に売り上げが立ちやすくなるのです。
④販売商品の仕入れルートは確保されているか
販売商品の仕入れルートも大切なポイントです。Amazonアカウントを購入する場合、多くは仕入れルートも同時に引き継ぎすることができます。しかし、Amazonアカウントを購入した後、新たに販売したい商材がある場合は、事前に仕入れルートを確保しておく必要があります。
アカウントを購入したあとに「良い仕入先が見つからない」といった事態にならないよう、仕入れ先の確保はアカウント購入の手続きと同時に進行することが大切です。
⑤在庫や仕入れ先の引き継ぎはあるか
Amazonアカウントの売買案件の多くは、在庫や仕入れ先をそのまま引き継ぐことができます。在庫や仕入れ先の譲渡を受けることは、事業をスムーズに継続できるのがメリットです。在庫を買い取りするのであれば価値があるのか、仕入れ先との関係性も引き継ぎできるのか、アカウントの売買においてどんな点を重視するかよく検討しましょう。
⑥安定した収益を挙げているか
取り扱っている商材が安定した収益をあげているかも大切なポイントです。Amazonアカウントを購入した後も既存商材を売り続けていく場合は、「季節的な要因の売上ではないか」「一時的な流行による売上ではないか」といった点を確認しましょう。
そうした一時的な要因による売上ではなく、年間を通して安定的に利益をあげているアカウントであれば、アカウント購入後も収益の見通しがつきやすくなります。
⑦運用体制を整えられるか
Amazonアカウントを購入した後の運用体制は、必ず事前に整えておきましょう。たとえば、発送手続きは自ら行うのか、Amazon側へ委託(FBA)するのかなど、販売から発送までの流れは特に細かく想定しておく必要があります。
アカウントの運用をスタートしてから「こんなに手間がかかるとは思わなかった」といったことにならないよう、しっかりと運用体制を構築しておくことが大切です。
⑧出品できるカテゴリーが多いか
Amazonでは、一部のカテゴリーにおいて事前に出品許可を取得する必要があります。たとえば化粧品や医薬品、電化製品などはAmazon側へ出品許可申請を行わなければいけません。
一方、既に許可を得ているアカウントであれば、アカウント引継ぎ後にすぐに商品の出品が可能となります。アカウントの引継ぎ後に新しい商材の販売を検討している人は、事前に許可を得ている出品カテゴリーについても確認しておくことがおすすめです。
なお、出品許可が必要となるカテゴリーの例は以下の通りです。
・酒類
・医薬部外品および化粧品
・栄養補助食品
・医薬品
・食品&飲料
・電化製品・電子機器
・植物、植物製品、種子
・リサイクル家電 など
参考:Amazon「出品許可が必要な商品」
⑨Amazonからの警告がないか
購入するAmazonアカウントがポリシー違反の警告や、出品権の停止などの警告を受けていないかも確認が必要です。たとえば、Amazonが販売を禁止している商材を取り扱っているアカウントは警告対象となり、アカウントが停止される危険性もあります。
「購入したAmazonアカウントがすぐに停止されてしまった」という事態にならないよう、ポリシー違反については十分注意しましょう。
⑩信頼できる仲介業者を利用する
Amazonアカウントの売買は個人間で行うことも可能です。ただし、個人間の取引では「購入代金を振り込んだ後に連絡が取れなくなった」「約束していた在庫の譲渡が行われない」などトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
そうしたトラブルを避けるためにも、Amazonアカウントの売買では信頼できる仲介業者を利用することがおすすめです。仲介業者では売り手側との交渉や契約書の作成サポート、譲渡代金の決済サポートしてくれるため、安心して取引を進められるメリットがあります。
Amazonアカウントの購入はサイトレードへご依頼を
本記事では、Amazonアカウントを購入する際の10のポイントについて解説してきました。Amazonアカウントの売買では、これらのポイントを抑えながら取引を進めることが大切です。
サイトレードでは、多くのAmazonアカウント売買案件を扱っており、M&Aアドバイザーによる仲介サポートを受けながら取引ができるサイト売買専門の仲介会社です。Amazonアカウントの購入を検討している方は、ぜひお気軽にサイトレードまでお問い合わせください。
まとめ
EC事業を始めるにあたって、Amazonは欠かせないプラットフォームです。スムーズに事業を始めるためには、「購入するアカウントに高い評価がついているか」「在庫や仕入れ先の引き継ぎはあるか」といった点を細かくチェックすることが大切です。
また、購入後の事業の運営体制をしっかりと整えておくことで、より事業を成長させられるでしょう。
執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事
筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる』