サイト売買コラム

執筆者：和家 智也

越境ECのプラットフォームとして、190ヶ国でサービスを展開する「eBay」。手軽に越境ECに取り組めることから多くの事業者が利用していますが、最近ではアカウントの売買も活発に行われています。

その流れを受けて、eBayアカウントの売買を検討している人も多いかもしれません。そこで気になるのが、売買の相場価格です。本記事では、eBayアカウントの相場価格について、実際の売却事例とともに解説していきます。

eBayアカウントを売買する方法

eBayアカウントの売買には、主に「仲介業者を利用する方法」と「個人間で取引する方法」の2種類があります。それぞれくわしく紹介していきましょう。

1.サイト売買仲介会社を利用する

サイト売買の仲介業者は、Webサイトの売買のほかにeBayアカウントの売買も取り扱っています。仲介業者では売り手と買い手の交渉を仲介してくれるため、売買金額や譲渡に関する条件をスムーズに決められるメリットがあります。

また、eBayアカウントの売買には、契約書の作成などさまざまな手続きが必要となりますが、初めて売買を行う人にとっては「どのような流れで契約手続きを行うのかわからない」と不安を感じることもあるでしょう。

その点、仲介業者では担当者によるサポートが受けられるため、疑問点や不安をひとつずつ解消しながら手続きを進められます。

なお、サイトレードでは実績豊富な専門アドバイザーが担当者として、手続きの最後までサポートさせていただきます。eBayアカウントの売買を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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2.個人間で取引を行う

eBayアカウントの売買は、SNSなどを通じて個人間で売買することも可能です。個人間での売買は仲介業者に支払う手数料がかからないメリットがあるものの、その一方でトラブルに発展しやすいデメリットがあります。

たとえば、「お金を振り込んだ後に連絡が取れなくなった」「なかなか売買の条件が決まらない」といったトラブルが起こることも珍しくありません。

また、契約書の作成についても、「法的な要件を満たしているか」といったことをひとつずつチェックしながら取り組む必要があります。忙しい日常業務と並行しながらこれらの手続きを進めるのは、そう簡単ではないでしょう。

安全かつスムーズにアカウント売買に取り組むためには、仲介業者を利用して手続きを進めることがおすすめです。

eBayアカウントの相場価格は？

eBayアカウントの売買価格の相場は、「月間利益×１～２年」です。

ただし、アカウントの売買価格は、取り扱う商品のジャンルや流行の有無などによっても左右されます。たとえば、「ユーザーから高い評価がついている」、「多くのリピーターを抱えている」、「出品制限が解除されている」といったアカウントの場合は高値が付く傾向にあります。

実際はさまざまな条件を考慮したうえで売買価格が決められますので、上記の相場価格はあくまで目安のひとつとして捉えておくとよいでしょう。

eBayアカウントの売却事例

サイトレードでは、これまで多くのeBayアカウントの売買を取り扱っています。ここでは、その一例を紹介していきましょう。

【成約事例1】日本アニメのフィギュア、海外向け販売事業の売却

譲渡形態	事業譲渡, アカウント譲渡
月間売上	140万円
営業利益	50万円
売却希望価格	1,400万円

本事例は、人気アニメのフィギュアを海外向けに販売するeBayアカウントの売買で、事業のノウハウや在庫を含めて譲渡することが特徴です。

本事例は高値での売買が成立しましたが、その主な要因は次のような点が評価されたことです。

・6,000件以上の取引があり、99.9％よい評価がついている ・優良セラーのみを対象としたebay japanのサポートがついている ・約4,000個を含めて譲渡する

eBayアカウントを1から立ち上げる場合、はじめは出品制限がかかっているため、出品できるジャンルや数に限りがあります。しかし、すでに出品制限が解除されているアカウントを購入すれば、そうした制限なく出品することが可能です。

本事例ではさらに約4,000個もの在庫も含めて譲渡されたため、仕入れにかかるリソースを省略できる点が高く評価されました。

【成約事例2】カメラ買取と販売サイト・海外向け販売事業の売却

譲渡形態	事業譲渡
月間売上	170万円
営業利益	25万円
売却希望価格	600万円

本事例は、カメラやレンズ、アクセサリーを海外向けに販売するeBayアカウントの売買で、ノウハウや備品・在庫も含めて譲渡することが大きな特徴です。

この事例も高値での売買が成立しており、その主な要因として次のような点が挙げられます。

・2009年にアカウント開設をしており、長い事業実績がある ・ポジティブなユーザー評価が100％ついている ・優良セラーのみを限定対象とした日本語で対応のイーベイジャパン・セラーサポートを引き継ぎできる ・ファン、リピーターがついている ・他のカテゴリーでも出品可能

本事例のアカウントは2009年に開設され、EC事業は2010年から開始されています。すでに10年以上の事業実績があり、そのノウハウを譲渡してもらえるのは買い手にとって大きなメリットです。

また、固定のファン、リピーターがついているため、譲渡後も売上の見通しが立ちやすい点も高く評価されました。

eBayアカウントを売買する際にチェックしたいポイント

eBayアカウントを売買するときには、いくつかチェックしておきたいポイントがあります。それぞれくわしく解説していきましょう。

1.ポリシー違反や停止措置の有無

eBayでは、ポリシー違反を起こしたアカウントに対して、商品の削除や出品停止といった措置が取られます。eBayアカウントを購入する際は、こういったポリシー違反の履歴がないか必ず確認するようにしましょう。

また、ポリシー違反の履歴があるアカウントを売却する際は、買い手に納得してもらえるように経緯を明らかにすることも大切です。

2.出品可能数

eBayでは、アカウントによって出品可能数が異なります。リミットアップを受けているアカウントは一度に多くの出品を行うことができ、その分売上を上げやすいメリットがあります。

eBayアカウントを購入する際は、一度にどれくらい出品ができるか必ず確認することが大切です。また、売り手側の場合は、リミットアップをしてから売却することで、より高値がつきやすくなります。

3.ユーザー評価の内容

eBayアカウントの売買では、ユーザー評価の数や内容が重視されます。譲渡後もその評価が引き継がれるため、より良い評価を受けているアカウントは高値で売買することが可能です。

また、買い手にとっても、高い評価がついているアカウントを購入することで、ユーザーからの信頼がある状態でEC事業をスタートできるメリットがあります。

4.在庫の引き継ぎや購入後のサポート

先ほど紹介した事例からも分かる通り、在庫の引き継ぎや購入後のサポートが受けられるアカウントは高値で売買されやすい傾向にあります。eBayアカウントの売却を行う際は、在庫を含めて譲渡することや、譲渡後の一定期間サポートを行うことも検討しましょう。

また、買い手側も在庫の引き継ぎや、購入後のサポートが受けられるアカウントを購入することで、よりスムーズにEC事業を始められるメリットがあります。

まとめ

eBayアカウントの相場価格は「月間利益×１～２年」ですが、取り扱う商材のジャンルや流行の有無、リピーターの有無などによって売買価格も変動します。eBayアカウントの売買に取り組む際は、月間利益だけでなく、出品可能数やユーザー評価の内容、在庫の引き継ぎの有無なども重視するようにしましょう。