サイト売買コラム
- 売り手目線
サイト売却できなかったサイト。失敗の要因や対策を解説
この記事のポイント
サイトを売りっぱなしではダメ!サイト売買の取り組み方を少し変えてみる!
2023.04.06
執筆者:和家 智也
近年活発に行われているサイト売買。高値で売買が成立するケースがある一方、中にはサイト売却できずに終わってしまうケースも見られます。そこで今回は、サイト売却ができなかったケースの要因や、売却を成功させるためのポイントについて解説します。
Contents
必ずしも売却できるわけではないサイト売買とは
サイト売買ではネットショップやアフィリエイトサイトだけでなく、SNSアカウントも活発に売買されています。サイト売買で得た資金をもとに、新たなビジネスを立ち上げる例も多く見られるため、いずれは売却することを目的にサイト運営を行っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、サイト売買の中には、なかなか買い手がつかずにサイト売却できなかったケースもあります。サイト売買は年々活発化しているものの、どのようなサイトでも必ず売却できるわけではありません。
サイト売買に取り組む際は、「必ずしも売却できるわけではない」ということを念頭に置いて対策を練る必要があります。
サイトが売却できないよくあるパターン5選
サイト売却ができなかったサイトには、いくつかの共通した特徴があります。ここからは、売れなかったサイトに見られる特徴について確認していきましょう。
(1)相場に対して売却希望価格が高額だった
相場価格よりも高値での売却を希望していると、サイトが売却できない要因となります。
サイト売買はサイトのジャンルやPV数、コンテンツの質などを総合的に勘案して取引価格が決められますが、およそ「サイトの月間営業利益の1~3年分」が相場価格の目安です。「高値で売却したい」という気持ちがあっても、あまりに相場価格からかけ離れた価格を提示してしまうと、結果としてなかなか買い手がつかない要因となります。
(2)専門性が高すぎるサイトだった
専門性が高すぎるサイトも売却できない要因のひとつです。
専門性が高いサイトは魅力的ではあるものの、買い手にとっては「コンテンツのクオリティを維持できるだろうか」と不安を感じるポイントにもなります。買い手自身が専門性を担保できない場合、制作を外注する経費も考慮しなければなりません。
結果として、「コンテンツ自体はクオリティが高く魅力的だが、購入のハードルが高い」と判断されてしまうこともあります。
(3)アクセスや利益がほとんど無い
アクセス数や利益が少ないサイトも売却できないサイトの特徴です。
サイト売買を行う買い手の主な目的は、「なるべく早く利益を上げること」です。通常ゼロからサイトの立ち上げを行う場合、サイトの構築にかなりの手間暇を要します。
しかし、すでに運営されているサイトを購入すれば、サイト立ち上げの手間を省略することが可能です。加えて安定した収益を上げているサイトであれば、購入後すぐに売り上げが立つメリットもあります。
一方、アクセスや利益が少ないサイトの場合は、サイト購入後にPV数を稼ぐことから始めなければいけません。お金を出してサイトを購入するのであれば、当然買い手側は「手っ取り早く利益が出せるサイトの方が良い」と思うでしょう。
したがって、売却時点でアクセス数や利益が立っていないサイトは、売れない可能性が高いといえます。
(4)需要が小さいジャンルだった
需要の大きさも重要なポイントです。
Webサイトにはさまざまなジャンルがあり、多くのジャンルでサイト売買が行われていますが、「どのジャンルでも必ず買い手が存在する」というわけではありません。たとえば、安定した収益を得やすいアフィリエイトサイトは多くの需要がありますが、ニッチなジャンルのサイトは買い手が限られてしまいます。
よりスムーズに売却を進めるためには、サイト運営の段階から多くの買い手がつくジャンルを選定しておく必要があるといえます。
(5)購入後の運用に大変なイメージを持たれてしまった
サイト運営にかかる工程も、売買に大きな影響を与えるポイントです。
買い手側はサイトを選定する際、「引き継ぎ後、サイト運営にどれくらいのリソースが必要になるか」ということを注視しています。「サイト運営にかなりの工程がかかる」というイメージを持たれてしまうと、買い手に「購入後にここまでのリソースは割けないな」と判断される要因となります。
もちろんサイト運営にかかる工程は、きちんと買い手側へ提示する必要があるものの、その伝え方には十分配慮することが大切です。
サイト売却できなかったサイトを売るためにすべきこと
サイト売買で買い手が見つからなければ、「サイトを閉鎖するしかないのか」と落胆してしまうかもしれません。しかし、売却できなかったサイトでもいくつかの対策を講じることで、売れるようになる可能性があります。ここからは、売れなかったサイトに対する改善策を紹介していきましょう。
(1)売却希望価格を下げる
相場価格よりも高値の価格を提示している場合、売却希望価格を下げることで買い手が見つかるケースがあります。
「より高値で売却したい」という気持ちがあっても、相場価格からかけ離れた価格帯で取引が決まる例は極めてまれです。まずは、相場価格で提示するようにしましょう。
「自分のサイトの相場がどれくらいか分からない」という場合は、サイト売買仲介業者の見積もりサービスを利用することがおすすめです。多くの仲介業者では、サイトの査定価格の見積もりサービスを提供しています。無料で利用できるものがほとんどですので、売却希望価格を決める際の参考にしましょう。
なお、サイトレードでも無料サイト査定のサービスを行っております。サイトの運用年数や月間PV数を入力するだけで価格が自動査定されるサービスですので、どうぞお気軽にご利用ください。
(2)他社のサイト売買サイトも使ってみる
サイトが売れなかった場合、利用する仲介業者を変えてみるのもひとつの方法です。
ひとつの仲介業者で売れなかったからといって、「需要がまったくない」というわけではありません。「たまたまその仲介業者の利用者とのニーズが合わなかった」ということも十分考えられます。
その場合は、利用する仲介業者を変えることで、スムーズに買い手が見つかる可能性があります。
サイトレードでも他の仲介業者で売れなかったサイトの相談を多数受け付けており、実際に売却が決定したケースも多くあります。まずは、お気軽にサイトレードへご相談ください。
(3)サイトのアピールポイントを変えてみる
売れなかったサイトの中には、「サイトのメリットが上手にアピールできていない」というケースが多く見られます。
特に、個人間の取引やアドバイザーが付かない仲介サービスでは、自分でサイトの訴求ポイントを考えなければいけません。しかし、客観的に自分のサイトを評価して、具体的なメリットを伝えることは案外難しいものです。
結果的に「上手く魅力を伝えられず、買い手が見つからなかった」ということも珍しくありません。
買い手に対してより具体的にサイトの魅力を伝えるためには、専門のアドバイザーの力を借りることがおすすめです。アドバイザーはこれまで多くの成功事例を経験しているため、「買い手にどのように訴求するのが効果的か」ということをしっかりと理解しています。
サイトレードでは、専門アドバイザーによる専任担当制を導入しております。多くの実績を持つアドバイザーが担当させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。
(4)アクセス数や利益を出すために運用に取り組む
サイト売買は年々活発に行われているものの、やはりアクセス数や利益がないサイトはどうしても買い手が付きにくい傾向にあります。
サイトの売却を目指すためには、再度サイトの運営方法から見直すことが効果的です。「改善できる点はどこか」とひとつずつ検証し、アクセス数や利益を上げる工夫を施しましょう。
一定の効果が表れたら、そのタイミングで再度サイト売買にチャレンジしてみることがおすすめです。
(5)サイト運用の工程を想像しやすくする
サイト売買の買い手にとって、購入後の運用にかかる工程は非常に気になるポイントです。「運用が大変そうだな」と思われてしまえば、買い手がつかない要因にもなります。
買い手に購入を検討してもらうためには、「購入後の一定期間サポートを行う」、「運用マニュアルを作成する」、「外注ライターを紹介する」など、運用体制を整えてあげることが大切です。
まとめ
サイト売買でなかなか買い手が見つからなければ、取引自体を諦めてしまうかもしれません。しかし、サイト売買の取り組み方を少し変えるだけで、スムーズに売買が成立することもあります。
「サイトがなかなか売れない」とお悩みの方は、是非お気軽にサイトレードへご相談ください。
執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事
筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる』