サイト売買コラム
- 売り手目線
【売却体験談】子育てとママさん美容の女性向け情報アフィリエイトサイトの売却
2024.10.30

取材協力者:立花真由美さん(サイト売却者)
はじめに
育休中に子育てとママのサイトをブログ感覚で立ち上げました。これが私の新たな挑戦の始まりでした。子どもの成長を記録しつつ、育児の悩みや経験を共有する場として運営していたサイト(ブログ)が、いつの間にか多くのママたちの共感を集め、日々アクセス数が伸びるようになりました。自宅でできるアフィリエイトビジネスにするため、私はこのサイトを軸に起業を決意。家族の応援もあり、初めての事業に胸を躍らせました。
しかし、次第にアクセスが増え、広告収益やアフィリエイト収入も増えるにつれて、運営の重さを実感するようになりました。情報の更新や新たな企画対応に追われ、いつしか「一人で運営するには限界があるかもしれない」と感じるようになったのです。それでも、サイトを訪れるユーザーの声に支えられ、「もう少し頑張ってみよう」と意気込んでいました。
売却を決意した理由

そんな中、子どもの体調不良や自身の睡眠不足、保育園の送り迎えなどで仕事が中断される日々に悩み、次第に育児と仕事のバランスが難しくなり、育児とサイト運営の両立が負担に感じるようになっていきました。家事と育児、そしてサイトの運営。日々のタスクに追われる中、ふとした瞬間に「このままのペースで続けていけるのだろうか」と不安を覚えました。子どもが成長するにつれて、もっと時間を共に過ごしたいという気持ちが強くなり、家族との時間を大切にするための選択肢として、サイトの売却を考えるようになりました。
インターネットで「サイト売却」「M&A」といったキーワードで検索を続ける中で、目に留まったのがサイトM&A仲介会社「サイトレード」のコラムでした。サイトレードはSEOでも上位表示されていたこと、また私自身と同じようなママさんでもサイト売買をしている事例を拝見し、その信頼感に惹かれました。「ここなら信頼できそうだ」と思い、思い切って相談してみることにしました。
サイトレードとの出会い
サイトレードで担当してくださったのは、和家さん。親しみやすい人柄で、私の不安や疑問に対して丁寧に説明してくれました。初回の面談では、私が抱える不安や、サイトへの思い入れをじっくりと聞いてくださいました。「サイトのみを売却するのか、会社を丸ごと売却するのか、一緒に考えていきましょう」と言われ、何度もメールやZoomでやりとりを重ねました。
「会社を続けることも考えられるし、サイトを手放すことで新しい時間の使い方も見つけられるかもしれませんね」と、和家さんは私の選択肢を広げてくれました。その言葉に背中を押され、私は会社を残してサイトのみを売却する決意を固めました。
売却のプロセスと交渉の壁

サイト売却のプロセスは、私が想像していた以上に複雑でしたし、サイトのM&Aは初めての経験でした。和家さんは、書類の準備から契約の進め方まで、一から教えてくれましたが、それでも私の中には常に「本当にうまくいくのだろうか」「買い手がサイトをうまく運営できるのか」「売却した後にクレームが来たらどう対応するのだろう」という不安がつきまといました。
条件交渉が始まると、買い手とのやり取りが本格化しました。買い手の会社はマーケティングを得意とする企業で、女性向けの情報発信を基盤に新規事業を展開したいと考えていました。買い手側の担当者とも直接話す機会があり、「このサイトのコンテンツとユーザー層を活かして、私たちも新しいチャレンジがしたい」と言われ、少し安心しました。
しかし、金額面や譲渡後のサポート期間など、細かい条件を詰める段階では何度も行き詰まりました。「売りたいけれど、安く手放したくない」「でも、買い手の条件も理解できる」。和家さんはその度に、私と買い手の間に立ち、双方が納得できる落としどころを見つけてくれました。
例えば、価格交渉の中で、私は「サイトの価値を正当に評価してもらいたい」という気持ちが強くありましたが、買い手は「初期投資を抑えてリスクを軽減したい」と考えていました。
双方の意見が食い違うのでどう乗り越えようかと思っていたところ、救世主となってくれたのが、担当の和家さんでした。
無事に売却成立
何度かの交渉の末、ついに契約がまとまりました。契約の日は、胸が高鳴ると同時に寂しさも感じました。私がこれまで心血を注いできた運営サイトを手放すという現実が、少しずつ実感として湧いてきたからです。ですが、和家さんから「このサイトは、新しいオーナーのもとでさらに多くの女性に役立つものになりますよ」と言われ、その言葉に救われました。
そして、買い手の企業にサイトを引き渡し、事業は新たな一歩を踏み出しました。彼らは「このサイトを元に、育児に関するコミュニティを拡大し、新しいメディア展開をしていきます」と語り、その熱意に私も応援の気持ちを抱きました。私が築いたサイトが、新たな形で成長していくことを嬉しく感じています。
売却後の現在

現在、私は家庭と仕事のバランスを見直しながら、新たな挑戦に向けて準備を進めています。M&Aを通じて得た資金を元に、家族と過ごす時間を大切にしながら、今度は自分自身の体験を共有したり、同じ立場のママさんを応援したりするプロジェクトに取り組んでいます。これまでと違い、日々のプレッシャーから解放され、時間の使い方に余裕ができました。
また、売却を経験したことで「M&Aは事業の出口戦略として有効であり、自分自身の未来を切り開くための一つの手段である」と実感しました。これからも新しい事業やチャレンジに積極的に取り組みたいと考えています。M&Aという選択肢は、事業を終わらせるのではなく、新たな未来を切り開くきっかけになるのだと気づかされました。
買い手であるマーケティング会社の担当者は、サイトの購入に非常に前向きでした。「このサイトには、すでに信頼できるユーザー層が存在していることが大きな魅力です。私たちの会社が持つマーケティングノウハウを活かせば、さらなる成長が期待できます」と話していました。
彼らは、女性向けの情報を発信することが、今後の社会的なニーズに応える重要な事業であると考えていました。買収後、早速サイトのリニューアルや新たなコンテンツ作りに着手し、事業拡大を進めています。彼らの社内でも、私のサイトのユーザーコミュニティをどのように活かしていくかの議論が熱を帯びていると聞きました。
「私たちは、あなたのサイトをさらに多くの人々に届けるための施策を考えています」と、買い手の担当者が嬉しそうに話してくれたことが印象的でした。彼らの新しい取り組みの一端に、自分のサイトが活用されるのは誇らしい気持ちでもあります。
M&A担当者の和家より
私はこの売買の仲介を担当し、売り手と買い手の間に立って条件の調整を行いました。双方の希望をしっかりと理解し、売り手が「大切にしてきた事業を安心して任せられる相手を見つけたい」と願う気持ちと、買い手が「新しいビジネスチャンスを確実に手に入れたい」と考える気持ちのバランスを取りました。
私自身も、この案件を通じてM&Aの奥深さを再認識しました。単なるビジネスの売買にとどまらず、人と人、事業と事業が結びつく瞬間を目の当たりにし、その橋渡しを担う責任を強く感じました。特に、売り手の思いをくみ取りつつ、買い手の期待にも応えるバランスの取り方が非常に重要だと学びました。
おわりに

このサイト売買の経験を通じて、売り手も買い手もそれぞれに新たな道を歩み始めました。売り手の立花さんは家庭と仕事のバランスを見直し、買い手のマーケティング会社は新しい事業の足がかりを得ました。そして、私は仲介者として、売り手と買い手の希望をつなぐことで新たな価値を創出する経験を積むことができたと思っております。
サイトM&Aは、単なる取引ではなく、新たな未来を切り開く手段です。これからサイト売却を考えている方には、ぜひ自分の事業が次のステージでどのように活かされるかを楽しみにしてほしいと思います。仲介者として、私も全力でそのプロセスをサポートします。
関連記事
-
【売り手目線】サイト売買での価格交渉のポイントを解説
執筆者: 和家 智也 サイト売買では、ときに買い手側から価格交渉を受けることがあります。なるべ
2022.05.09
-
サイト売買で失敗しやすい人とは?サイト売買に必要な心がけを解説
執筆者: 和家 智也 サイト売買は、買い手にとって「購入後すぐに収益を上げられる」「初期構築の
2022.02.22
-
副業で利益500万円も!サラリーマンによるサイト売買成功事例
執筆者:和家 智也 サラリーマンとして忙しい毎日を送りながらも、副業で収入を増やす方法を探して
2024.02.28