サイト売買コラム

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【事例あり】ポータルサイトの売買!売れやすいサイトの特徴は?

この記事のポイント

ポータルサイトは売れる!システム構築と会員数が高く評価されるポイント!

執筆者:和家 智也

近年、活発に取引が行われているサイト売買。さまざまなジャンルのWebサイトが売買されていますが、中でもポータルサイトは高値で取引される傾向にあることを知っていましたか?

本記事では、サイト売買で売れやすいポータルサイトの特徴や売却相場、実際の売却事例について紹介します。

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ポータルサイトってなに?

ポータルサイトとは、インターネットにアクセスするときに入口となるWebサイトのことです。「ポータル」には「入口」という意味があり、さまざまな情報にアクセスする際の入口となるサイトを「ポータルサイト」と呼んでいます。

有名なポータルサイトとは

有名なポータルサイトとして、GoogleやYahoo! Japanなどが挙げられます。また、SUUMOや食べログなど、特定のジャンルに特化した情報を集約しているものもポータルサイトの一種です。

売れやすいポータルサイトの特徴

サイト売買で売れやすいポータルサイトの特徴として、下記の点が挙げられます。

・サイト内のシステムが構築されている
・会員数が多い
・PV数が安定している
・広告掲載料等の収益化ができている
・収益体制が構築されている
・将来性がある
・買い手の事業と親和性がある
・ジャンルに特化している

それぞれくわしく紹介していきましょう。

サイト内のシステムが構築されている

ポータルサイトの売買では、サイト内のシステムがアピールポイントとなります。

たとえば、「会員にポイントを付与する制度が整っている」、「ユーザーが情報を検索しやすいような検索システムが構築されている」といった点です。

システムの構築には費用や時間もかかりますが、いずれ売却を目指している人はサイトの価値を高めるためにコストをかけることを検討してみるとよいでしょう。

会員数が多い

会員数の多さは、安定したアクセス数や広告収入につながります。

イチからポータルサイトを構築する場合、一定の会員数を得るまでかなりの時間を要します。その点、サイト売買ではすでに多くの会員を獲得したサイトを引き継げることから、買い手にとっては大きなメリットです。

そのため、多くの会員を抱えているポータルサイトは取引で高値がつけられることも珍しくありません。

PV数が安定している

会員数と同じく、PV数もサイト売買における大きなアピールポイントのひとつです。

特に、広告収入によって収益を得ているポータルサイトはPV数が利益に直結します。そのため、「毎月一定の自然流入がある」、「さまざまなキーワードからアクセスが見込める」といったポータルサイトは、高値で売買される傾向にあります。

広告掲載料等の収益化ができている

ポータルサイトに限らず、サイト売買では収益化に成功しているサイトは買い手から高く評価されるポイントです。

サイトをイチから立ち上げる場合、収益化までたどり着くにはかなりの労力が必要となります。安定した収益を稼ぐとなると、なおさらでしょう。

その点、広告掲載料などで収益化に成功しているポータルサイトは、買い手がすぐに収益を得やすいことから、高値で売買される傾向にあります。

収益体制が構築されている

ポータルサイトでの収益化は、広告収入を得る方法もあれば、ユーザーに課金してもらう方法など、多種多様な収益体制があります。

サイト売買で重要視されるのは、「安定した収益を稼ぐ体制が整っているか」という点です。

たとえば、「ユーザーが支払う会費で毎月◯万円の収益が見込める」など、安定した収益体制が整っているポータルサイトは買い手から高く評価されます。

将来性がある

ポータルサイトは、今後のビジネス展望を描けるかも大切なポイントです。

仮に現在多くの収益を得ているポータルサイトでも、それが一過性の話題や流行によるものであれば、買い手から敬遠されかねません。

たとえば、「現在は無料で情報提供を行っているが、将来的には課金制を導入できる」といった展望を描きやすいポータルサイトは、買い手にとっても購入後の事業計画が立てやすいメリットがあります。

買い手の事業と親和性がある

ポータルサイトの売買では、買い手との事業に親和性があることも重要な点です。

たとえば、不動産会社が不動産の情報ポータルサイトを購入するケースなど、買い手側の既存事業と親和性のあるポータルサイトは、シナジー効果によって双方の収益を増加させる期待があります。

買い手側にとっては新たな顧客を獲得する機会でもあるため、サイト売買ではシナジー効果に訴求していくことも大切なポイントのひとつです。

ジャンルに特化している

ポータルサイトの売買では、ジャンルに特化していることも重視される点です。

ポータルサイトは複数のジャンルを取り扱うことも可能ですが、その分安定したユーザーがつきにくい特徴もあります。その点、特定のジャンルに特化しているサイトは固定ファンがつきやすく、安定したPV数や収益を狙うことが可能です。

ポータルサイトの売却相場

ポータルサイトは、サイト売買において高値で取引される傾向にあります。特に、収益化に成功しているサイトやシステムが構築されているサイト、ユーザーからの認知度が高いサイトは、買い手から高く評価されやすいポイントです。

一般的にWebサイトの相場価格は、「サイトの月間営業利益の1~3年分」といわれています。

たとえば、月間営業利益が20万円のWebサイトであれば、「240~720万円」が相場価格という計算になります。「価格の幅が広すぎて相場観がつかめない」と感じるかもしれませんが、Webサイトの売買では、サイトのジャンル、売上やPV数、コンテンツの質など複数の要因で取引価格が決められます。さらに、買い手のニーズの強さにも左右される相対取引になります。そのため、どうしても相場価格が幅広いものになってしまいます。実際の取引価格はサイトによって異なるため、ここではあくまで一般的な相場価格と捉えておくとよいでしょう。

具体的な売却価格はサイトによって異なりますが、一般的なWebサイトよりも高値で取引されやすいジャンルです。

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ポータルサイトの売却事例

サイトレードでもポータルサイトの売買を多く取り扱っています。ここで、実際の事例をいくつか紹介しましょう。

【事例1】不動産情報総合ポータルサイト

田舎暮らしや地方移住、I・Uターンを希望する人に古民家や別荘、ログハウスなどの不動産情報を提供するポータルサイトです。

不動産業者や個人からの広告掲載料で収益を得ており、「地方移住」や「古民家」、「リモートワーク」、「別荘購入」など複数のキーワードでアクセスが流入していることも大きな特徴でした。

以前は不動産仲介業も行っていましたが、2005年にサイト広告運営に事業を広げ、老舗としてのドメインパワーを持っていたことも買い手から評価されたポイントです。

【事例2】育児子育て情報ポータルサイト

育児や子育て、出産、産後に関する情報ポータルサイトです。

コラムやお役立ち情報を多く取り扱っており、2万ページ以上のコンテンツを保有していたことが大きな特徴でした。

子育てに奮闘する人を応援する目的のもと、長年非営利で運営されていたサイトですが、コンテンツの充実度やアクセス数の多さなどが評価され、高値での売却に至っています。

【事例3】イラストを無料ダウンロードできるポータルサイト

登録イラストレーターが投稿するイラストを無料でダウンロードできるポータルサイトです。

約90名の登録イラストレーターを抱えており、約2万5,000点ものイラストコンテンツを保有していることが大きな特徴でした。

売却時は無料ダウンロードの機能のみでしたが、ダウンロード課金による今後のビジネス展望を描きやすかった点が買い手から高く評価された要因となっています。

まとめ

ポータルサイトは、サイト売買の中でも高値で取引されやすいジャンルです。特に、システムが構築されているサイトや会員数が多いサイトなどは高値で売却される傾向にあります。

ポータルサイトの売却を目指している人は、本記事で紹介したポイントを踏まえたうえでサイト運営に取り組んでみましょう。

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執筆著者 和家智也(わけともや)

執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事

筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる