サイト売買コラム
- 売り手目線
サイト売却の方法を解説!高値で売るためのポイントとは?
この記事のポイント
サイトの価値を見極めて、交渉を任せられるアドバイザー付きマッチングサイトを使って高く売る!
2022.01.26
執筆者: 和家 智也
近年サイト売買の件数が増加傾向にあり、企業サイトだけでなく個人が運営するサイトも売買の対象になっています。サイト売買を検討している売り手からは「どうやってサイトを売却するのか分からない」「売るならなるべく高値で売却したい」という声を耳にします。
今回は、サイトを売却する際の流れやサイト売却の成功のポイントについて、分かりやすく解説していきます。
Contents
サイト売却の方法とは
そもそもサイト売却とはどのようなことを意味するのでしょうか。サイト売却とは、個人間もしくは法人間でサイトの所有権(無形資産)を売買し、権利を譲渡することを指します。
優良なサイトは高値で売却されるケースもあるため、個人ブロガーやサイト運営者、新規事業を検討している人たちから特に注目されている分野です。
サイト売却を行うには4つの方法があります。
①サイト売却の専門サイト(マッチングサイト)を利用する
サイト売却の多くは、サイト売買を仲介する専門サイト(マッチングサイト)を通じて行われます。マッチングサイトには売却案件が一覧になって売り出しされています。
売り手と買い手が直接やり取りするものと、サイト運営会社のアドバイザーが担当者について交渉のサポートをしてもらえるものと、2種類のサービスがあります。サービス形態によってサービス範囲も手数料も変わりますので、どちらのタイプになるかを確認したうえで利用をしましょう。
②M&A仲介会社
企業売買のM&Aのように、サイト売買にも仲介会社が存在しています。サイト売却にあたって、売却のための資料作り、買い手探しや買い手との交渉、契約書作成から締結まで全てを委任することができます。M&A仲介会社ではM&Aのプロであるアドバイザーが担当者としてつくため、サイト売却にあたっての不明点を直接聞けることもメリットといえます。
M&A仲介会社の利用には仲介手数料が発生します。仲介会社によって着手金がかかる場合や、手数体系が複雑な場合があります。サイト売却の際にはあらかじめ確認しておきましょう。
③オークションサービス
あまりメジャーな方法ではありませんが、サイト売却にはオークションサービスを利用する方法もあります。多くの買い手が上がるサイトであれば、売却価格が吊り上がっていくメリットもありますが、その反対に買い手がつかなければ安値で買い叩かれてしまうこともあるでしょう。
また、オークションに出してしまうと、サイト運営情報の大部分が知られてしまいます。さらに、売りに出されているサイトということが知られてしまいます。これがマイナスイメージになってしまうことがありますので気を付けましょう。
④個人・企業間の直接交渉
サイト売却にあたって、直接買い手と交渉する方法もあります。買い手が絞られているか、既に取引がある関係の場合に行われる方法です。そうでなければ、買い手を募るのに時間・手間がかかることや、契約締結までの流れを自分たちで行う必要があるなどのデメリットがあるでしょう。
売り手側に知識がなければ、買い手側の良いように話を進められてしまうこともあるかもしれません。トラブルが発生した時のリスクを考慮すると、サイト売却について経験がある方でなければ、直接交渉は避けることをお勧めします。
サイト売却の流れ
次にサイト売却についての流れを確認していきましょう。ここではサイト売買の専門サイト(マッチングサイト)を利用した際の流れを例に説明していきます。
①マッチングサイトにサイト売却の相談をする
マッチングサイトへサイト売却の相談をします。この際に、毎月の売上・経費・利益、アクセス数や売却希望価格、売却する背景なども伝えるため、あらかじめ要点をまとめておくと良いでしょう。
②サイト売却の参考価格を算出する
売り手が希望する売却価格と、マッチングサイト側のアドバイザーがサイトを分析し、過去の売買実績から算出した売却価格とを比較し、売り出しする価格を決定します。
売却価格は買い手がイメージしている相場や予算から離れているとマッチングされません。アドバイザーと慎重に相談して決めるのがポイントです。なお、売却価格は、売り出しした後も見直して変更ができます。
③買い手とマッチング・交渉する
マッチングサイトを通じて、買い手が売却サイトに興味を持つとマッチングの連絡があります。その後、サイト売却にあたっての条件やこれまでの運営方法、サイトの今後の見通しなど様々なことを話し合う場(面談)が設けられます。
面談は売り手・買い手・マッチングサイトのアドバイザーの三者間で行われます。面談の方法は、対面の場合もあれば、ZOOMを用いたオンラインの場合もあります。不明点などがある際はこの場でクリアにしておくと良いでしょう。
④売買契約成立
サイト売却の条件が決定されれば、買い手との間で売買契約が結ばれます。契約書の作成などはマッチングサイト側がサポートしてくれますので、売り手にはほとんど手間がかからないことがメリットです。
契約締結後に売買代金の受け渡しを行い、あらかじめ決めておいたスケジュールでサイト運営の引継ぎが行われるようになります。
サイト売却 成功のポイント
サイト売却の流れを踏まえた上で、サイト売却を成功させるポイントについて確認していきましょう。サイト売買の知識がないまま手続きを進めてしまうと、価値があるのに安く売却してしまったり、買い手がなかなか見つからなかったりすることがあるかもしれません。
サイト売却を行う前にはあらかじめ以下の4点をおさえておきましょう。
①マッチングサイトを比較して利用する
サイト売却は主にマッチングサイトを通じて行われます。手数料体系、ユーザー数、サポート範囲、成約実績など様々な違いがあるため、利用の前には各マッチングサイトの特徴を掴んでおきましょう。中にはサイトの価値を正しく査定できないマッチングサイトもあるため、自分自身でも自分のサイトの相場を知っておくことが大切です。
安心して利用できるマッチングサイトを選ぶことで、売却完了までスムーズな流れで手続きを終えることができます。ご自身のサイトがいくらか知りたい方は、こちらに無料査定のツールがありますので試してみてください。
②過去のサイト売却の成功事例を確認する
過去のサイト売却の成功事例を知っておくことは、高値でサイト売却を行う上で欠かせないポイントです。自分が運営するサイトと同じジャンルのサイトがどれくらいの価格で売れたかを確認しておくことで、交渉の場で安く買い叩かれる事態を回避できます。
M&A体験談の本やレポートも出版されていますし、セミナーやSNSなどを通じて体験者と直接話ができるようであれば、成功に至った秘訣や気を付けるべきポイントなどを聞いておくと良いでしょう。
③自分のサイトの相場価格を算出する
サイト売却を進める前に、まずは自分のサイトの相場価格を確認しておくことがおすすめです。売却にあたっての参考価格は複数のマッチングサイトで算出してもらいましょう。
複数の業者に依頼することでサイトの相場を知っておきましょう。査定の根拠や価値のポイントを教えてくれるマッチングサイトもあります。サイト売却を進める際は、この相場価格を目安に話を進めていけば安く買い叩かれる心配もありません。
④運営するサイトの価値を高める
より高値で売却するには、買い手の目線から見て「このサイトが欲しい」と思ってもらう特徴や価値が必要です。高値で売却したいと考えている方は、まず「キーワード上位で表示されるようにする」「会員やSNSへこまめに情報配信してアクセス数を増やす」「独自性があるコンテンツを増やす」などの創意工夫を行い、サイトの価値を高めましょう。
優良なサイトには高値で買い手がつくため、運営サイトを充実させることが高値で売却するための一番の近道だといえます。
知っておきたい!サイト売却時の注意点
サイト売却を行う際にはいくつかの注意点があります。トラブルなく円滑に手続きを進めるためにも、ぜひ確認しておきましょう。ここでは2つの注意点について解説していきます。
①競業避止義務条項を理解しておく
サイト売却を行う際、契約書の中に「競業避止義務」について取り決めする文言が含まれます。競業避止義務とは、売り手がサイト売却した後に、類似サイトや競合となるサイトを運営してはいけないというものです。売り手が類似サイトを新たに作ってしまうと、買い手にとっては商売敵となってしまいます。
したがって、売り手はサイト売却を行った後に同様のサイトを運営することができません。どのくらいの期間を設定するのか、どの範囲までを競合事業とするかは両者の話し合いで決められます。今後のサイト運営や事業展開で気になることがあれば、事前にアドバイザーと相談しておくとよいでしょう。
②サイト売却で課される税金を把握しておく
サイト売却で得たお金は、所得税の対象となります。個人事業主として売却したのであれば事業所得、会社として売却したのであれば営業利益になり、それぞれ総合課税の課税対象とみなされます(分離課税ではありません)。どれくらいの税金が課されるのか、詳しくは税理士に相談すると良いでしょう。
まとめ
優良なサイトは高値で売れることもあるサイト売却。自分が運営するサイトを売却する際は、うまく交渉を進めてくれるアドバイザー付きマッチングサイトを通じて行うことがおすすめです。
今回紹介したような成功のポイントや注意点をあらかじめ確認しておくことで、より高値でサイト売却ができるでしょう。
執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事
筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる』
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