サイト売買コラム
- 売り手目線
【売り手側】サイト売買でよくある失敗例10選!
この記事のポイント
安心して取引を行うためにM&Aアドバイザーが在籍している仲介業者の利用がおすすめ!
2022.06.22
執筆者: 和家 智也
サイト売買は、売り手にとって「まとまった資金が手に入る」「本業にリソースを集中できる」といったメリットがある一方で、「相場よりも安価で売却してしまった」「引継ぎでトラブルになってしまった」という失敗例もみられます。これまで運営してきた大切なサイトを売却するのですから、後悔が残るような取引はしたくないものです。そこで本記事では、売り手側にみられるサイト売買の失敗例と、その対策について解説していきます。
Contents
サイト売却時によくある失敗例10選
自分のサイトを売却する際は、あらかじめリスクについて確認しておく必要があります。ここでは、よくある失敗例10選とその対策について考えていきましょう。
①サイト売却代金が振り込まれない
サイト売買は売買プラットフォームを利用して個人間でも取引できますが、その際にみられるのが「金銭面でのトラブル」です。中には、「サイトを譲渡したのに売却代金が振り込まれない」といったケースもあり、最悪の場合、そのまま買い手側が音信不通になってしまうこともあるかもしれません。
ビジネスとして高額取引にもなるサイト売買では、個人間での取引はリスクが高いといえます。売買代金のやり取りでもしっかりとサポートしてくれる仲介サイトや仲介業者を利用することがおすすめです。
②サイト譲渡後のサポートが大変
サイト売買の契約では、サイトを譲渡した後も一定期間のサポート期間を設けます。実際にサイトを運営しなければ分からないこともあるため、「〇ヶ月はサポートしてほしい」といった条件を買い手側から依頼されることもあるでしょう。
しかし、買い手によっては想定以上に連絡や質問が多く、譲渡後のサポートに手間がかかるケースもあります。買い手側の運営スキルが低ければ、「基本的なことから教えなければいけない」ということもあるかもしれません。サイト売買の際には、買い手側のこれまでのサイト運営経験や専門知識の有無、人柄までしっかりと確認しておくことが大切です。また、サポートする頻度や使用ツール、対象範囲を明確に定めておくのがポイントです。
③相場より安価で売却してしまった
サイト売買には明確な価格や基準はありませんが、およそ「サイトの月間営業利益の1~3年分」だといわれています。しかし、中には「早く売却したい」という気持ちから相場価格よりも安価で売却を決めてしまいがちです。サイト売買を初めて行う人であれば、「相場価格が分からなかったので、提示された価格で決めてしまった」というケースもあるかもしれません。
サイト売買では、過去の類似案件を調査して、概算金額・相場価格を把握しておく必要があります。「同ジャンルで同規模のサイトはどれくらいで売却されているか?」ということが分かれば、安価で売却を決めてしまうことも避けられるでしょう。
サイトレードでは、これまで豊富な仲介実績を持つM&Aアドバイザーが適正価格についてアドバイスを行っています。お客様の売却までの希望期間や売却価格について、しっかりとヒアリングを行いますので、どうぞ安心してご相談ください。
④クレーマーにあたってしまった
サイトの譲渡後に、買い手側からクレームの連絡が来ることがあります。もちろん売り手側に非がある場合は真摯に対応しなければいけませんが、中には契約時に説明したことに対して「こんなことは聞いていない」などと苦情が寄せられることがあるようです。
譲渡後のトラブルを防ぐためには、買い手側との面談時に「誠実に対応してくれる人か」といった人柄まで確認しておくことが大切です。数回の面談で人間性すべてを理解することはできませんが、「M&Aは結婚のようなもの」といわれるように、お互いの相性は重視すべきポイントといえます。
また、譲渡後のサポート範囲を明確に譲渡契約書の項目に盛り込んでおくことも有効です。
⑤サイト譲渡・移転に失敗した
サイト売買の契約成立後、実際の移転作業でうまくいかないこともみられます。アカウントの名義変更や第三者へ譲渡が規約で禁止されていると、価値がない新たなアカウントで運営を始める必要があるかもしれません。どうしても解決ができない理由であれば、契約不履行となり売買契約を白紙にされることもありえます。
サイト売買の仲介業者を利用した場合、サイトの移行が可能かどうかといった細かい点まで事前にチェックが入ります。「契約まで進んだのに結局水の泡になった」ということにならないよう、類似サイトの売買経験がある仲介業者を利用することがおすすめです。
⑥「競業避止義務違反」で訴えられた
サイト売買では、売り手側に「競業避止義務」が課せられることが一般的です。これは、「サイトを売却した後、一定期間は類似サイトや競合になるサイトを運営してはいけない」という制約で、売買契約の内容に明記されます。
サイト売却後に新たにサイトを立ち上げる場合は、買い手側から競業避止義務違反で訴えられるケースがあるため注意が必要です。自分では類似サイトだと思っていなくても、買い手側から「類似サイトである」と判断されることがあるかもしれません。
このようなトラブルを未然に防ぐため、あらかじめ契約内容に「類似サイト」の定義を記載しておくとよいでしょう。特に、新たにサイト運営を行う予定がある場合は、事前に買い手と話し合い必ずクリアにしておくべきポイントです。
⑦重要情報だけ聞き出された
サーバー・ドメインに関する情報や、ブログ・SNSアカウントのログイン情報など、サイトの譲渡に必要な情報だけを聞き出され、その後買い手側が音信不通になるケースです。個人取引では、サイト売買の正しいステップを踏んでいないことが多いため、サイトの売却代金を受け取る前に重要な情報を伝えてしまうケースがみられます。
サイトレードでは、しっかりと決められたステップに則って売買契約が進められます。サイトの移転手続きは譲渡契約書を締結し、売買代金が振り込まれた後に行われるため、「重要情報だけ持ち逃げされた」という心配はありません。
⑧買い戻し要求をされた
「サイト譲渡後に売上やアクセスが急減した」といった場合、買い手側からサイトの買い戻しを要求されるケースがあります。このケースで問題になるのが、「譲渡後の売り手の責任範囲はどこまでか」という点です。本来、売上やアクセスの減少の原因が売り手の故意による行為でなければ、売り手側に責任はありません。
こうした譲渡後のトラブルを防ぐため、契約書に責任範囲を明確に記載しておくことが大切です。責任の所在と範囲を明確にしておくことで、売り手・買い手どちらも安心して取引が行えるでしょう。
⑨サイトの売り時を逃した
「なるべく高値で売りたい」という気持ちが強いあまり、売り時を逃がしてしまうケースです。思い入れのあるサイトであれば安価で売却することは避けたい気持ちは理解できますが、「価格交渉には一切応じない」ということでは、買い手が欲しいタイミングやご縁を逃してしまいます。
「いつまでも買い手がつかない」「売れ残ってしまったサイト」ということを避けるため、価格交渉にはある程度柔軟に応じる姿勢を持ちましょう。
⑩認識の相違(言った・言わない)
サイト売買に限らず、あらゆる取引で気を付けたいのが「言った、言わない」の水掛け論になってしまうことです。特にサイト売買では、買い手側へ伝えるべき項目が多いにも関わらず、サイト運営情報から売却条件まですべてを伝えるのは難しいものです。買い手側との交渉は記録が残るツールを利用しましょう。
サイトレードでは買い手側との交渉を全てアドバイザーが仲介しているため、こうした認識の相違をなくし、両者が合意した契約書を締結できるようサポートしています。
サイトの売却は仲介業者を使うことが安全
サイト売買では数多くのメリットがある一方で、「売却代金が振り込まれない」「売却後のサポートが大変」といった失敗例もみられます。そのトラブルの多くは、個人間で取引したことに起因しています。仲介業者を通じて取引を行うことで、見えないトラブルを未然に防止し、円滑に契約を進めることができるのです。
サイトレードは、これまで2,000件以上のご相談、数百件に及ぶ仲介実績があります。実際にサイトレードをご利用いただいたお客様からは、「アドバイザーに安心感があり、一つ一つ丁寧に確認して進めてくれる」といった声が聞かれました。一方で、以前ご利用されたマッチングサイトについては、「基本的にほったらかしのため、自分で交渉を進める必要があった」「相手の顔が見えないので売買意欲がどのくらいか分からず、契約成立まで進まなかった」とのことです。
サイトの売却を検討している方は、ぜひお気軽にサイトレードへご相談ください。
まとめ
サイト売買では多くのメリットがある一方で、「買い戻しを要求された」「サイトの移転に失敗した」「売却後のサポートが大変」といった失敗例もみられます。これまで運営してきた大切なサイトを売却する際は、安心して取引を行うためにM&Aアドバイザーが在籍している仲介業者を利用することがおすすめです。
執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事
筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる』
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