サイト売買コラム
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サイトM&Aとは?サイトを買う・売るメリットやM&Aを行う流れを解説
この記事のポイント
サイトM&Aは売り手にも買い手にも多くのメリット。だから活発に取引されている!
2022.08.12
執筆者: 和家 智也
サイトM&Aとは、企業・個人が運営するWebサイトを売買する取引です。サイトM&Aは買い手・売り手の双方に様々なメリットがあることから、近年取引件数が増加傾向にあります。そこで本記事では、サイトM&Aのメリットや注意点、取引の流れについて解説します。売り手側・買い手側それぞれについて解説しますので、ぜひ取引の際の参考にして下さい。
Contents
サイトM&Aとは?
サイトM&Aとは、企業や個人が運営するWebサイトを売買する取引を指します。「M&A」と聞くと企業の買収をイメージする人も多いかもしれませんが、Web業界ではサイトを対象とした買収の取引、すなわちM&Aも活発に行われています。
サイトM&Aによって取引されるWebサイトは、個人が経営するブログや情報サイトから、企業が運営するメディアサイト、商品販売のネットショップまでその種類は様々です。
企業のM&A同様にますます需要が増加しているサイトM&Aですが、これほど活発に取引が行われているのにはどのような理由があるのでしょうか。次項では、サイトM&Aのメリットについて、売り手側・買い手側それぞれの目線で解説していきます。
【売り手・買い手別】サイトM&Aのメリットとは?
サイトM&Aには、売り手・買い手双方に様々なメリットがあります。それぞれの立場別に詳しく解説していきましょう。
【買い手側】サイトM&Aのメリット
サイトM&Aの買い手側には、次のようなメリットがあります。
①サイトの立ち上げに手間がかからない
サイトM&Aでは既に運営しているサイトを購入するため、サイトの立ち上げに手間がかかりません。ゼロからサイトを立ち上げる場合、多くの時間とコストがかかってしまい、収益を出すまでに一定の時間が必要となります。その点、サイトM&Aによってすでに構築されたサイトを購入すれば、初期構築にかかる時間と費用を削減できるメリットがあります。
また、サイトM&Aでは既存会員やユーザーも引き継げるため、サイト立ち上げ時のユーザー獲得の手間がかからないのも嬉しいメリットです。
②すぐに収益を見込める
サイトM&Aでは、購入後すぐに収益を見込める点もメリットのひとつです。ゼロからサイトを立ち上げる場合、収益が発生するようになるまで、少なくとも1年はかかるといわれています。
一方、サイトM&Aで既に収益を上げているWebサイトを購入した場合は、譲渡後すぐに収益を受け取ることが可能です。
③既存事業とのシナジー効果が期待できる
サイトM&Aのメリットとして、既存事業とのシナジー効果が挙げられます。サイトM&Aでは既存事業と関連のあるサイトを購入することで、既存事業の売上増加につながる可能性があります。
例えば、化粧品のEC事業を手掛けている企業が美容情報を発信するサイトを購入した場合、既存のECサイトへ誘導するスムーズな流れを作れるでしょう。双方に送客し合える仕組みができれば、より効率的に利益を上げることも可能です。
【売り手側】サイトM&Aのメリット
サイトM&Aの売り手側には、次のようなメリットが挙げられます。
①まとまった現金が手に入る
サイトM&Aでは、まとまった資金が手に入るメリットがあります。サイトM&Aの取引価格はケースによって様々ですが、売却代金を元手に新たな事業を立ち上げる人が多くいます。中には、サイト売却や事業売却を繰り返していき、連続起業家やシリアルアントレプレナーになる人もいます。
②サイト運営の後継者を見つけられる
サイトM&Aでは、サイトの後継者を見つけて運営を譲渡します。突発的な理由でサイトの売却に至った場合、「これまで思い入れあるサイトを閉鎖したくない」という思いを抱えている人もいるでしょう。
サイトM&Aでは、条件の合う買い手を見つけることで、大事に育ててきたサイトの運営を引き継ぐことが可能です。今後も自分のサイトが存続していけるのは、サイト運営者にとって大きなメリットといえるでしょう。
③ 別事業に集中できるリソースが生まれる
サイトM&Aでは、売却後にリソースが生まれることもメリットです。これまでサイト運営に割いていた時間に余裕が生まれるため、別の事業に集中できるようになります。これまで手をかけられなかった事業に集中して取り組むことで、収益力強化につながるでしょう。
サイトM&Aの相場価格
サイトM&Aの相場価格は、一般的に「サイトの月間営業利益の1~3年分」だといわれています。例えば、月間営業利益が30万円のWebサイトであれば、およそ360~1,080万円で取引される計算になります。これほど相場価格に幅があるのは、月間営業利益の他にPV数やコンテンツの質など複数の要因によって取引価格が決定されるためです。あくまで一般的な相場として抑えておくとよいでしょう。
また、サイトM&Aでは、ECサイトや情報サイト、アフィリエイトサイトなど様々なジャンルが売買されていますが、Webサイトのジャンルによっても取引価格が異なります。近年では、WebサイトだけでなくAmazonアカウントやSNSアカウント(Twitter・Instagram・TikTokなど)のM&Aも活発に行われるようになりました。
サイトM&Aの利用方法
サイトレードでは、仲介実績が豊富なM&Aアドバイザーが取引のサポートを行っており、ご相談からおよそ2~3ヶ月で譲渡成約まで完了します。ここからは、サイトレードのご利用方法を買い手側・売り手側別に紹介します。
【買い手側】サイトM&Aの利用方法
サイトM&Aの購入手続きは、次の5つのステップによって行われます。
①サイトレードへご相談
まずは、サイトレードの問い合わせ窓口より購入希望の旨をご相談ください。その際に購入希望価格やWebサイトのジャンル、売上規模、PV数の水準などをご提示いただけますと、追加にて案件情報をご提供できる場合があります。
②ご要望のヒアリング
サイトレードのアドバイザーより、購入したいサイトのジャンル、売上規模、利益規模、会員数、アクセス数などをヒアリングさせて頂きます。スケジュール(期限)、ご予算などもお気軽にお申し付けください。
③案件情報のご提供
秘密保持契約の締結後、ご希望に沿う案件情報をご提供いたします。ご提案したWebサイトについてご質問・不明点がある場合は、当社アドバイザーより回答させていただきます。
④売り手側と面談
購入を検討したいWebサイトがありましたら、買い手側との面談に進みます。これまでの運営状況や今後の展望など直接買い手側へ尋ねる機会を設け、スムーズな取引をサポートさせて頂きます。
⑤デューデリジェンス&契約書締結
売り手側が提示しているデータが正確なものか監査を行った後、譲渡契約書の締結を行います。その後、売買代金の支払いが済みましたらサイトの引継ぎが行われ、手続きは完了です。
【売り手側】サイトM&Aの利用方法
サイトM&Aの売却手続きは、次の5つのステップによって行われます。
①サイトレードへご相談
まずは、サイトレードのお問い合わせ窓口よりサイト売却の旨をご相談ください。その際にサイトの概要や月間売上、月間経費、月間利益なども併せてご提示頂きますと手続きの流れがスムーズになります。
②ご要望のヒアリング
サイトレードの専門アドバイザーより、ご提示いただいた内容をもとに改めてこれまでのサイト運営経緯、収益モデルなどについてお聞きいたします。
③簡易価格査定
秘密保持契約の締結後、Webサイトの簡易価格査定を行います。査定価格はサイトレードの過去の取引実績をもとに算出いたします。
④買い手側と面談
買い手側の購入検討が進みましたら、買い手とサイトレードの3者でのご面談の場を設定させていただきます。これまでの運営経緯や今後の展望など直接買い手側と話す機会を設け、スムーズな取引をサポートいたします。
⑤契約書の締結
買い手側によるデューデリジェンスが済みましたら、譲渡契約書の締結に進みます。その後、買い手側より購入代金が振り込まれ、サイトの譲渡手続きを行い手続きが完了です。
サイトM&Aの注意点
サイトM&Aには様々なメリットがある一方で、取引を行ううえで注意したい点もいくつかあります。詳しく解説していきましょう。
【売り手・買い手共通】取引は信頼できる業者を利用する
サイトM&Aの取引には、信頼できる仲介業者を利用しましょう。サイトM&Aは個人間でも取引が行えますが、「売買代金を振り込んだ後に連絡がつかなくなった」「サイトの情報だけ持ち逃げされた」「十分な引継ぎをしてもらえなかった」などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
安心して手続きを進めるためには、第三者によって取引をサポートしてもらえる仲介業者を利用することがおすすめです。
【売り手・買い手共通】サイトM&Aの相場を知っておく
サイトM&Aを行う前は、事前に相場価格を把握しておきましょう。およその相場観を把握していなければ「適正価格よりも高い価格で購入してしまった」「安値で売却してしまった」ということにもなりかねません。
なお、サイトレードでは、専門アドバイザーより需要に応じた適正価格の提示を行っていますので、安心してお取引いただけます。
【買い手側】譲渡内容を明確に確認
サイトM&Aの買い手側は、事前にサイトの譲渡内容を明確に確認しておきましょう。例えば、ECサイトの場合であれば「在庫も含めて譲渡してもらえるのか」「取引先も引き継げるのか」といったことを確認しておく必要があります。
なるべくお互いの齟齬をなくして取引を進めるために、事前に質問事項をまとめておいても良いでしょう。
【買い手側】運用体制を考えて購入する
サイトM&Aの買い手側は、購入後の運用体制を検討しておくことも大切です。しっかりと運用体制が構築できていなければ、「せっかく購入したのに、運営まで手が回らない」ということにもなりかねません。あらかじめサイト運営にきちんとリソースを割ける体制づくりをしておきましょう。
【売り手側】税金や手数料を考える
サイトM&Aの売り手側は、売却後の利益に対する税金や仲介業者への手数料など、費用面を事前に把握しておくことが大切です。売却した後に「税金の支払いまで考えていなかった」ということにならないよう、サイトM&Aの売却益によって発生する税金(法人か個人かによって大きく変わります)については、しっかりと理解しておきましょう。
【売り手側】正確な情報を伝える
サイトM&Aの売り手側は、サイトの売上高や利益、PV数などを正確に伝えることが重要です。「早く売却したいので、見え方いい数字にしたい」という思いから虚偽の数字を提示してしまうと、買い手側からの信用を失います。スムーズに交渉を進めるためにも、データや数字は最初から正確なものを提示しましょう。
まとめ
サイトM&Aの取引には、仲介業者を利用することがおすすめです。サイトM&Aは個人間でも行えますが、金銭面や手続き面でトラブルが発生することも多く、なかなか手続きが進まないリスクがあります。
サイトM&Aのメリットをきちんと享受するためにも、ぜひ信頼できる仲介業者を利用して交渉を行いましょう。
執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事
筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる』
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