サイト売買コラム
- 売り手目線
サイト売却を成功させる12の法則を紹介!サイト売却の成功事例も紹介
この記事のポイント
「買い手にとって魅力的なサイトとは」を意識しながらサイトを作り上げていく!
2022.03.01

サイト売買の市場が大きく成長している中、自身が運営するサイトの売却を検討されている方も多いでしょう。これまで手をかけてきたサイトだからこそ「しっかり引き継いでもらえる人に買ってもらいたい」「安値で買い叩かれることは避けたい」と感じるのではないでしょうか。
この記事ではサイト売却を成功させるためのポイントと、実際の成功事例について解説していきます。
Contents
そもそもサイト売却とは?
サイト売却とは、個人間・企業間でウェブサイトという無形資産の売買を行うことです。サイトの所有権・運営権・ビジネスモデルだけでなく、取引先やサイトから生まれる収益も含めて第三者へ売却することを指します。
サイト売買は2000年代半ばから始まり、リーマンショック後は全体の件数が一時的に減ったものの、現在では「サイト売買専門マーケット」ができるほど活発に取引が行われています。
サイト売買という手法が知られてきている今、自分が運営するサイトの売却を検討する人も多いでしょう。今回のコラムでは、サイト売却を成功させるポイントについてまとめてみました。
サイト売却を成功させる12の法則
売り手からすれば、スムーズに取引を進め、かつ高値で買ってもらいたいものです。ここからはサイト売却を成功させるポイントについて解説していきます。
①初期から戦略を練る
買い手がつきやすいサイトには、収益力やアクセス数があります。将来的にサイト売却を視野に入れるのであれば、過去に高く売れたサイトがどんなサイトか情報収集をしてみましょう。業界・ジャンル・ビジネスモデル・収益源、さらにはSEO検索順位、ユーザーリピート率など、参考になるサイト売買情報を見つけましょう。
②需要のあるジャンル選び
サイト売買の市場は大きくなってきていますが、どんなジャンルのサイトでも売却できるわけではありません。現在どのジャンルのサイトがよく買われているのか、マーケットをよく意識しながらサイトを作り育てていくことが大切です。たとえば、市場は小さくても業界トップである「ニッチトップ」のサイトは高く評価される傾向があります。まだ競合が手を出していないジャンルを選定することもポイントとなります。
③サイト売買の相場を知る
サイト売却を行う際、相場価格を把握していなければいくらで売り出せばいいかわかりません。そのためサイト売却を行う前に、サイト売買の相場価格について調べておきましょう。
サイト売買専門の仲介業者を利用すれば、サイト売却の見積もりを査定してもらえます。今すぐには売却しなくてもおよその価値を知っておくことで、今後のサイト運営の参考にもなるでしょう。複数の仲介業者を比較することもおすすめです。
④情報を更新する
自分のサイトに掲載している情報は定期的に更新する必要があります。情報が古いままのサイトは買い手が購入した後にコンテンツのメンテナンスをする手間が発生するため避けられます。また、更新性が低いサイトは検索エンジンの検索順位に影響があります。サイト構築をしたらといって放置してしまうのではなく、常に新しい情報へ更新し、継続的に手入れを行うことが大切です。
⑤属人性をなくす
専門性が高いジャンルのサイトは、運営できる人が限られるため買い手がつきにくい傾向にあります。1つのジャンルに特化することはニッチトップを狙う意味でも大切なポイントですが、属人性が強すぎると引継ぎが困難になります。買い手が購入後に運営しやすい仕組みやシステムをサイト売買前に作っておきましょう。
⑥マネタイズポイントを複数つくる
収益源が複数あるサイトはサイト売却が成功しやすい傾向にあります。たとえば収益源がアフィリエイトだけのサイトは、マーケット環境やトレンドの変化によって減収してしまうリスクが挙げられます。その点、Googleアドセンスや成功報酬型などの収益源を複数確保していれば、1つの収益源に依存しない安定したサイトになります。
⑦サイト売却の流れを知っておく
実際にどのような流れでサイト売買が進んでいくのかハッキリ分からないという方も多いでしょう。サイト売却は、専門仲介業者を通して売買する方法、マッチングサイトを利用して売買する方法、直接契約で売買する方法など、売買の手段だけでも複数存在しています。まずはサイト売却の流れを確認し、どの方法が自分に一番合っているのか知っておきましょう。
⑧独自のコンテンツ作りを意識する
サイト売却で成功するためには、コンテンツに価値があることが必須です。どこにでもあるコンテンツではリピーターは増えず、会員数もアクセス数も増えません。独自コンテンツで、かつユーザーにじっくり読まれる価値あるコンテンツが大切なのです。そのため、コンテンツ制作にプロのライターや記者の力を借りるのも1つの手でしょう。
⑨今後も伸びしろがある
現在は収益力があっても、それが一過性の要因であるサイトは買い手に敬遠されてしまいます。多少の季節要因があったとしても、着実に成長しているかを買い手は一番気にします。今後も伸びしろがあるようなサイト作りを行い、「今のうちに購入しておきたい」と思わせるようなサイトであれば、サイト売却が成功する可能性が高いといえます。
⑩SEOに強いサイト構成
サイト売却の成功を目指すためには、SEO対策もしっかり行っておく必要があります。前述した独自コンテンツ、更新性はSEO強化に必須ですし、外部リンクやサイト運営年数もSEOに関係します。サイトの査定価格は収益の他に、アクセス数や会員数などの要因も考慮されるため、SEOに強く安定したオーガニックアクセスがあるサイトは、高値で売却できる可能性も高くなるのです。
⑪運営歴が長い
運営歴が短いサイトの場合、現在の収益を今後も維持できるのかという点を買い手が判断しにくいデメリットがあります。その点、運営歴が長いサイトであれば、サイトの認知度やSEOパワー、顧客取引先やメディア紹介実績など、信用できるサイトとして評価しやすいメリットがあります。そのためサイト売却が成功するサイトは、運営歴が長いサイトが多いことが特徴といえます。
⑫SNSから流入を作る
SEO対策によってオーガニックアクセス数を確保することも大切な点ですが、SNSのアカウントからの流入にも力を入れているサイトは、サイト売却で買い手がつきやすい傾向があります。SNSフォロワーの数を増やすには話題性と年月が必要で容易ではありません。SNSのアカウントからサイトへ誘導するフローが確保されているサイトは、買い手からも評価が高いでしょう。
サイト売却の成功事例2選
サイト売却の成功のポイントを抑えた上で、実際の成功事例を紹介していきます。
事例1:寝具・マットレスの比較・評価に特化したアフィリエイトサイト
サイトレードでは、直近に月間売上が約200万円のアフィリエイトサイトが4,000万円で売却される事例がありました。月間PVが20万を超えるサイトで、SEOに力を入れていることが特徴のサイトです。
・運営開始時期:2019年
・カテゴリー:アフィリエイト(美容・健康・コスメ)
・月間売上:2,070,000円
事例2:女性向け情報発信メディア(コスメ・グルメ・ファッション)
同じくサイトレードでは、女性向けのメディアサイトが500万円で売却される事例もありました。公式SNS(Instagram・Twitter・Facebook)の総フォロワーが15万人あり、これらのSNSアカウントも譲渡の対象となったことが特徴でした。
・運営開始時期:2017年
・カテゴリー:SNS・趣味・資格、アフィリエイト(ファッション、女性向け美容・健康・コスメ)
・月間売上:250,000円
まとめ
サイト売却を成功させるためには、サイト作りの段階からあらかじめ戦略を練っておくことが求められます。「買い手にとって魅力的なサイトとは」を意識しながらサイトを作り上げていくことが大切です。
また、実際にサイト売却を行う際は、信頼できるサイト売買仲介業者に過去の類似案件の事例を聞いてみましょう。
執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事
筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる』
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