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YouTubeアカウントの売却相場は?価格を決める基準も解説

この記事のポイント

YouTubeチャンネルの売却もサイトの売却も同じ。より高値で売却するには買い手に期待感と安心感を与えられるかがポイント!

執筆者:和家 智也

世界最大級の動画共有プラットフォームであるYouTube。最近では、ショート動画や切り抜き動画でも人気を集めています。一定の条件を満たせば、広告収入によって収益を得ることも可能であるため、収益化に成功しているアカウントは売買の対象となることもあります。

そこで本記事では、YouTubeアカウントの売却相場や、価格を決める基準について解説していきます。売却価格を引き上げるためのポイントについても解説しますので、ぜひ売却を検討する際の参考にしてください。

YouTubeアカウントの売却相場はどのくらい?

現在YouTubeアカウントは、「月間営業利益×10~15ヶ月」の相場で売買されています。仮に月間営業利益が10万円のアカウントの場合、100万円~150万円の価格帯で売買される計算です。

ただし、YouTubeアカウントの売買価格は、「チャンネルのジャンル」や「平均再生回数」、「チャンネル登録者数」などによっても変動があります。

たとえば、「現在の収益は大きくないけど、動画の編集が簡単で量産しやすい」という場合、収益性よりも運営の引継ぎやすさや、動画本数の多さを重視されることがあります。このように、収益性以外にもアピールできるポイントがあれば、上記の相場価格より高値で売却することも十分可能です。

YouTubeアカウント売却相場の基準とは

YouTubeアカウントの売買価格は、収益だけでなく複数の要素を考慮したうえで決定されます。では、具体的にどのような点が重視されるのでしょうか。それぞれ詳しく解説していきましょう。

(1)チャンネル登録者数

YouTubeアカウントを売買する際に重要なポイントとなるのが、チャンネル登録者数です。チャンネル登録者数の多さは、動画の視聴回数に大きな影響を与えるため、「まずはチャンネル登録者数を重視する」という買い手も少なくありません。

ただし、「属人性の高いアカウントで運営を引き継ぎづらい」、「チャンネル登録者数に比べて視聴回数があまり伸びていない」といったアカウントは敬遠される傾向にあります。「ただ登録者数が多ければ良い」というわけではなく、これから紹介する複数のポイントと総合的に判断されて売買価格が決定されます。

(2)動画の視聴回数

動画の視聴回数も重要なポイントです。視聴回数は動画の広告収入にそのまま反映されるため、安定した視聴回数を稼いでいるチャンネルは買い手から高い評価を受けます。

ただし、一時的なバズにより視聴回数が増えているチャンネルについてはその限りではありません。YouTubeでは、一過性の話題性によって動画の再生回数が伸びることがありますが、旬が過ぎれば次第に再生回数も減少していきます。

買い手が重視しているのは「安定して収益を得られるか」という点であるため、一時的な動画の伸びによってアカウント売却を図るのは難しいといえます。

(3)チャンネルの属人性

YouTubeアカウントの売買では、チャンネルの属人性も重視されるポイントです。

買い手が最も避けたいのは、「チャンネルの引継ぎ後に、固定ファンが離れていく」という事態です。属人性の高いチャンネルは運営の引継ぎが難しく、視聴者にも違和感を与える要因となってしまいます。

そのため、大きな収益を上げていても運用の再現性が低いチャンネルは、買い手にとって魅力的とはいえません。

反対に、「属人性が低く、誰でも運営が可能」、「チャンネルの運営に高い専門知識がいらない」といったチャンネルは、買い手から高い評価を受けやすいです。

(4)収益の有無

YouTubeアカウントの売買では、収益の有無も重要なポイントです。

YouTubeで収益を得るためには、次の条件をクリアする必要があります(2023.1.26現在)。

1. チャンネル登録者数が 1,000 人以上、かつ有効な公開動画の総再生時間が直近の 12 か月間で 4,000 時間以上である。
または
2. チャンネル登録者数が 1,000 人以上、かつ有効な公開ショート動画の視聴回数が直近の 90 日間で 1,000 万回以上である。

引用:YouTubeヘルプ「YouTube パートナー プログラムの概要と利用資格」

1からアカウントを立ち上げて収益化を目指す場合、まずはチャンネル登録者数や再生時間を稼がなくてはなりません。買い手側は、すでに収益化に成功しているチャンネルを購入できれば、こうした初期ステップを省略できるメリットがあります。

収益状況によっては、購入にかかった資金を短期間で回収することも可能であるため、「収益化が済んでいるチャンネルであれば積極的に購入したい」と考える買い手も少なくありません。

(5)チャンネルの運営体制

YouTubeアカウントの売買では、チャンネルの運営体制も重要なポイントです。買い手から「このチャンネルは魅力的だけど、運営が難しそうだ」と思われてしまうと、なかなか買い手が付かない要因となります。

たとえば、動画の作成を外注している場合は、同じ外注先へ継続して依頼できるように体制を整えてあげると、買い手の安心感にもつながります。

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これまで紹介してきた通り、YouTubeアカウントの売買価格はさまざまな要素を考慮して決定されます。そのため、共通した売却相場があるわけではなく、まさにケースバイケースです。

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YouTubeアカウントの売却価値を上げる3つのポイント

YouTubeアカウントを売却する際にチャンネルの価値を高めるためには、次の3つのポイントを意識しましょう。

・アピールポイントを伝える
・チャンネルの将来性を伝える
・運用のしやすさを伝える

それぞれ詳しく解説していきます。

(1)アピールポイントを伝える

YouTubeアカウントの売買では、自分のチャンネルが持つ魅力を明確に伝えましょう。買い手の興味を引くようなアピールポイントが伝えられれば、高値での成約にもつながります。

また、「この価格帯で売却したい」という意向がある場合は、買い手が納得できるような根拠を用意しておくことも大切です。「このチャンネルにしかない魅力」や「今後の収益の見通し」など、しっかりとした根拠を伝えられれば、希望する価格帯で売却することも難しくありません。

(2)チャンネルの将来性を伝える

チャンネルが持つ魅力を伝えると同時に、今後の展望を提示することも重要です。買い手が運営を引き継いだ後のことを想像しやすいように、現時点で考えられる将来の展望を伝えてあげましょう。

特に、収益化ができていないアカウントについては、将来性をしっかりと伝えることで成約につながるケースもあります。「収益化ができていないから売却は難しいだろう」と諦めるのではなく、「将来こういった形で収益化がのぞめる」といった道筋を立てることで、相場よりも高い価格帯で売却することも可能です。

(3)運用のしやすさを伝える

チャンネルの運用方法については、なるべく具体的に伝えることが大切です。

買い手は、「チャンネルを引き継いだ後に同じように運営できるだろうか」という不安を抱えています。そのため、チャンネルの運用方法が具体的に提示できれば「これならリソースも割けるかもしれない」という納得感につながります。

引継ぎがスムーズに進められるよう、チャンネルの運営マニュアルを作成しておくのもよいでしょう。

まとめ

YouTubeアカウントは、「チャンネル登録者数」や「視聴回数」、「収益の有無」など複数の要因によって売買価格が決定されます。およその売却相場はあるものの、まさにケースバイケースで価格が決められることがほとんどです。

そのため、より高値でチャンネルを売却するためには、「チャンネルの将来性をアピールする」など、買い手の安心感につながるようなポイントを伝えることが大切です。

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執筆著者 和家智也(わけともや)

執筆者: M&Aアドバイザー 和家 智也(わけ ともや)
株式会社ゼスタス 代表取締役/早稲田M&Aパートナーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本サイトM&A協会 代表理事

筑波大学第三学群基礎工学類卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修士課程修了(MBA)。2006年、サイトM&A専門仲介事業『サイトレード』を立ち上げる。2017年、第11回M&Aフォーラム賞 選考委員会特別賞を受賞。著書『M&Aエグジットで連続起業家(シリアルアントレプレナー)になる